「既婚 出会い」と検索したとき、正直に言うと、私は期待よりも不安の方が大きかったと思います。「恋愛をしたいわけじゃない、家庭を壊すつもりもない」それでも検索してしまったのは、このまま誰にも必要とされないまま、 女性としての自分が静かに消えていく気がしたからです。
この記事では、そんな私の体験を綴ります。同じように既婚者の出会いに不安と期待を抱いている人の参考になれば幸いです。
夫とは壊れていない。でも、心が置き去りになっていた

外から見たら、家族仲が良いと思われていたと思います。夫とは喧嘩をすることもなく、上から目線で指示されるようなこともなく、穏やかに暮らしていました。
しかし、どこか私の心は置き去りになっていました。
会話は成り立っているのに、感情だけが共有されていなかった
子どもの予定、仕事の段取り、買い物の相談など、日常を回すための言葉は、毎日きちんと交わしていました。夫は昔から家事や育児には協力的な方なので、私に任せきりということもありません。
ただ、「今日こんなことがあってね」そう話したい気持ちを、いつの間にか飲み込むようになっていました。
言えなくなった理由は、はっきりしています。返ってくる言葉が、想像できてしまうからです。否定されるわけでも、怒られるわけでもありません。ただ、「へえー」と興味もなさそうに軽く流されてしまうのです。
それが一番、心に残りました。
だから私は、自分の気持ちをしまい込むようになりました。家庭は平和で、何も壊れていません。その代わりに、私の内側だけが、誰にも触れられない場所になっていったのです。
「恵まれているのに寂しい」と思う自分を責めていた
子どもがいて、お金や家の心配をすることもなく、夫に対しても大きな不満があるわけでもありません。それなのに「寂しい」と感じてしまう自分を、私は長い間、責めていました。
- もっと大変な人はたくさんいる
- ひとりで子育てをしている人もいる
- 夫婦関係で深刻な問題を抱えている人だっている
そう考えるたびに、自分の気持ちは「わがまま」や「贅沢」に思えてきて、口に出すことができなくなっていきました。
誰かに相談しようとしても、「でも、特に困っているわけじゃないし…」そう言って、言葉を引っ込めてしまいます。そうやって、自分の感情を後回しにしてきました。でも、無視し続けた気持ちが消えることはありませんでした。
関連記事:既婚者が「話し相手」を求める理由と見つけ方|孤独を癒す安心できる関係とは
「既婚者でも出会いを探す人はいるの?」と調べ始めた夜
誰かに相談することもできず、それでも心の中の寂しさが消えることはなく、眠れない夜は寂しさが募りました。ある夜、「既婚者でも出会いを探す人はいるのだろうか?」と気になり、そっとスマホで検索してみました。
不安と同時に、「同じ立場の人がいる」と知った安心感
深夜、誰にも見られないようにスマホで、「既婚 出会い」と入力してみました。正直、「危ない世界なんじゃないか」そんな不安もありました。
それでも、検索せずにはいられなかったのは、答えがほしかったからではありません。自分だけがおかしいわけじゃない、と確認したかったのだと思います。
検索結果には、体験談や同じ立場の人の声が並んでいました。そこに書かれていたのは、刺激的な恋愛の話よりも、「寂しさ」や「誰かと話したい」という正直な気持ちでした。
それを読んだ瞬間、胸の奥に溜まっていたものが、少しだけほどけました。「私だけじゃないんだ」同じように迷いながら、慎重に探している人の存在を知って、少しだけ肩の力が抜けたのを覚えています。
「誰かと出会いたいというより、誰かと同じ場所に立っていると感じたかった」その感覚が、あの夜の私を静かに支えてくれました。
私が欲しかったのは、恋愛ではなく“対等な会話”だった
調べていくうちに、はっきりしてきました。私が求めているのは恋愛感情ではありません。ときめきが欲しいわけでも、誰かに夢中になりたいわけでもありません。
もしそうなら、もっと若い頃に、もっと違う形で動いていたはずです。私が欲しかったのは、上下も役割もない、対等な会話。妻としてでも、母としてでもなく、「ひとりの人」として話せる時間。話を遮られず、正解を出されず、「そう感じたんだね」と受け取ってもらえるやり取りが欲しかったのです。
恋愛のように期待されたり、特別扱いされたりすることは求めていません。ただ、同じ目線で話せれば、それで十分でした。
不安を抱えたまま、既婚者向けアプリを使ってみた

実際にマッチングアプリを使うかどうかは、かなり悩みました。「本当に大丈夫だろうか」「自分は一線を越えてしまうのではないか」そんな気持ちを抱えたまま、それでも一歩だけ踏み出してみました。
大きく動くのではなく、できるだけ小さく、慎重に。軽い気持ちでは使いたくなかったからです。
「出会う」よりも「安全に話す」を優先した
マッチングアプリを使うと決めた時、最初から決めていたことがあります。
- すぐに会わない
- 個人情報を出さない
- 恋愛目的の人とは距離を置く
アプリは、誰かとつながる場所ではありますが、生活の外側に置くものだと考えています。のめり込みすぎると、生活そのものを壊してしまうと思ったからです。だからこそ、距離感を意識的に保つようにしました。
やり取りの中心は、短いメッセージだけ。今日あったこと、仕事のこと、何気ない雑談を楽しみました。重たい話題や、踏み込んだ質問は、自然と避けていました。
想像していたより、落ち着いたやり取りだった
不思議なことに、「安全に話す」ことを優先すると、会話はとても落ち着いたものになりました。相手も同じように、慎重さを大切にしている人が多かったのです。だから、無理に盛り上げる必要もなく、期待に応えようと背伸びすることもありませんでした。
境界線を大切にしている人が多く、家庭の話を深く掘り下げることもなく、恋愛の駆け引きが起きることもありませんでした。ただ、ゆっくりと言葉を交わし、気持ちを整理できる時間がそこにはありました。
恋愛要素の出会いではなく「異性の友達」感覚で楽しめた
恋愛要素の出会いはなく、異性の友達と話しているような気軽さが感じられました。最初に想像していた恋愛や感情のもつれは感じられず、対等な関係でいられたのが大きいです。
ときめきより、安心感の方が大きかった
誰かにメッセージを送るとき、ドキドキした気持ちよりも、「今日はどんな話をしようかな」という穏やかな気持ちでいました。それは、異性とのやり取りにも関わらず、恋愛に進む空気が感じられなかったからです。
マッチングアプリでありがちな距離を詰めようとする空気や、期待を押しつけられることもなく、どこか落ち着いた会話が続いていきました。その距離感が、私にはちょうどよかったのです。
「女性として」ではなく「私として」扱われた
実際にやり取りを重ねる中で、相手が向けてくる視線は、いわゆる女性扱いとは少し違うものでした。外見や年齢、立場に触れられることはなく、話の中心にあったのは、私の考え方や感じ方、その日の気分でした。
「それ、あなたはどう思う?」そう聞かれたとき、胸の奥が少しだけ緩んだのを覚えています。誰かの妻でも、母でもなく、一人の“私”としての言葉を受け取ってもらえた感覚があったからです。
褒められるわけでも、持ち上げられたわけでもありません。それなのに、不思議と安心できました。期待を背負わされない分、自分をよく見せようとする必要もなく、正直な気持ちでいられたのだと思います。
「女性として扱われる」ことよりも、「私として尊重される」ことのほうが、こんなにも心を落ち着かせるものなのだと、初めて知りました。
この感覚があったからこそ、無理に恋愛へ進もうと思わず、今の生活を壊すような選択をせずにいられたのだと思います。
既婚者アプリを使ってみてわかった、私なりの安心できる距離感

実際に既婚者アプリを使ってみて、私なりの安心できる距離感がわかりました。「アプリを使うのは怖い」「踏み外してしまうかもしれない」と言う思いはありましたが、自分が安心できる距離感がわかれば、そのような心配はすぐに消えました。
無理に踏み込まないから、関係が壊れない
相手の私生活に無理に踏み込まないことで、期待しすぎることも、自分の気持ちを誤解させることもありませんでした。曖昧な関係だからこそ壊れやすい、と思っていたけれど、実際にはその逆だったのです。
近づきすぎないから、穏やかな会話を続けられたのです。踏み込みすぎないから、相手の言葉に一喜一憂せずに済みました。「次はどうなるんだろう」と不安になることもなく、その場限りの安心感を、静かに受け取ることができました。
この距離感は、恋愛には向かないのかもしれません。ただ、心の居場所を探していた私には、ちょうど良い距離感でした。その距離を守ることで、不安や罪悪感に飲み込まれることはありませんでした。何かを得ようとしない分、失うものもなかったからです。
出会いは「逃げ」ではなく、心を整える手段にもなる
既婚者が出会いを求めると聞くと、どこか「現実から逃げている」「家庭と向き合っていない」そんな見方をされがちです。私自身も、最初はそう思っていました。
しかし、実際にやり取りを重ねる中で感じたのは、この出会いが、現実から目を背けるためのものではなかったということです。むしろ、自分の感情を落ち着いて見つめ直すための、一度立ち止まる場所のような役割を果たしていました。
家庭の中では飲み込んでしまう言葉。「こんなことを思ってはいけない」と押し込めてきた感情。それらを否定されずに言葉にできたことで、自分の心の輪郭が、少しずつはっきりしていきました。
不思議なことに、誰かと話せたことで、現実を投げ出したくなる気持ちは弱まりました。逃げ場を作ったからこそ、また日常に戻る余力が生まれたのだと思います。実際、家庭や自分の生活を、前より冷静に見られるようになりました。
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まとめ|恋愛じゃなくても、心が満たされる出会いはある
「既婚 出会い」と検索したあなたは、きっと刺激や秘密の恋を求めているわけではないと思います。誰かに選ばれたいわけでも、家庭を壊したいわけでもない。ただ、「自分の気持ちを受け取ってくれる相手がほしい」それだけだったのではないでしょうか。
恋愛という形をとらなくても、異性の友達という距離感でも、安心して言葉を交わせる関係はあります。大切なのは、無理に踏み込まないこと、期待しすぎないこと、そして境界線を自分で守ることです。それができれば、出会いは怖いものではなく、心を整えるきっかけになります。
実際私は、既婚者マッチングアプリ Afternoon.(アフタヌーン)を使って、何気ない日常や自分が感じていることを気軽に共有し合える異性の友達ができました。メッセージのやり取りは何人かとしていますが、どなたとも気軽な雑談を楽しんでいます。
夫婦以外に小さな心の拠り所を作ることは、明日も笑顔でいられるために大切なことだと思います。











