「旦那の顔を見るだけでイライラする。でも、離婚なんて現実的じゃない」。
そんな気持ちを抱えながら、我慢して日々を過ごしている女性は、決して少なくありません。
長年連れ添った夫婦関係の中で、愛情がすり減ってしまうのは、ごく自然なこと。それでも、誰にも言えない「嫌い」という感情を抱えるのは、しんどいものです。
この記事では、「旦那が嫌い、でも離婚できない」と感じていた50代女性が、ある日ふと出会った“第2の青春”について語ります。恋愛とは違うけれど、心がふっと軽くなる、そんな新しい関係性。
あなたにもきっと、「心がほどける場所」が見つかるかもしれません。
ずっと“会話ゼロ”だった日々から/気づけば、心のすき間ができていた

夫婦だからといって、常に仲良く話す必要はない──そう思ってきました。
けれど、言葉が交わされない時間が長くなると、だんだんと心の中に「空白」が生まれていきます。
それがいつしか「嫌い」という言葉に形を変えていたことに、私はようやく気づきました。
ふとした瞬間に「この人って、もう他人?」と思った夜
結婚して30年近く。子育てに追われていた頃は、夫と会話がなくても「忙しいから仕方ない」と思っていました。
でも、子どもたちが独立し、夫婦二人きりの時間が増えた今、家の中の静けさがまるで“寒さ”のように感じられることがあります。
リビングで黙ってテレビを見ている夫。
私のことなど目にも入っていないようで、ただの“同居人”のような存在。
「この人、何を考えてるんだろう?」
「私って、この家に必要なのかな?」
そんなふうに思ってしまったある夜、洗い物をしながら涙が止まらなくなりました。
「嫌い」という言葉は、感情の入口でしかない
正直に言えば、「旦那が嫌い」と感じる瞬間はたくさんあります。
口を開けば上から目線。家事を手伝わず、感謝の言葉もない。
でもそれ以上に、自分の気持ちをまったく見ようとしない無関心さが、何よりも悲しかったのです。
嫌い、という感情の裏には、寂しさ、怒り、失望、あきらめ…いろんな想いが折り重なっています。
ただ「嫌い」とだけ言い切ってしまうのは、本当の自分の気持ちをごまかしてしまう気もしていました。
「離婚できない」という現実と向き合うという選択
気持ちだけで離婚を選べたら、どれだけ楽だったでしょう。
でも現実には、お金、子ども、世間体…考えるべきことが山のようにあります。
離婚しないからといって、人生を諦めたわけじゃない。私は、現実と“折り合い”をつける道を探し始めました。
経済、子ども、世間体…動けない理由を“重み”として肯定する
「だったら離婚すれば?」
もし友人にそう言われたとしても、すぐに「うん」とは答えられません。
経済的な不安。子どもへの影響。親戚やご近所の目。
そして、これまで積み上げてきた“家族”としての歴史。
それらをすべて手放す決断は、決して軽くありません。
離婚しないのは、逃げではなく“選択”。
私はそう思うようになりました。
離婚しない選択をしても、「諦め」じゃなく「選択」にできる考え方
離婚できない=人生をあきらめた、ということではないと思います。
むしろ、今ある環境の中で自分の気持ちを大切にするにはどうすればいいか、そう考えることも“生き直し”の第一歩なのかもしれません。
自分の人生を見つめ直す中で、「離婚しないけれど、感情は自由であっていい」と思えるようになってきました。
「第2の青春」って何だろう? – 心が動く小さな光

人生の後半に差しかかり、心が乾いていくような感覚を覚えていました。
そんなときにふと出会った「第2の青春」という言葉。それは、大げさで軽いもののように見えて、実はとても深い意味を持っていたのです。
再び心が動き出す、その小さなきっかけについてお話しします。
ときめき=恋愛じゃなくていい。安心できる“共感”との出会い
ある日、ネットで見かけた言葉にふと目が留まりました。
「第2の青春、始めてみませんか?」
最初は「何それ、軽いな…」と苦笑しました。でも、どこか心に引っかかったんです。
青春って、何も恋愛だけじゃない。
心が動く瞬間、誰かと本音で話せた時間、自分を大切にしている感覚──それこそが、今の私にとっての青春かもしれない。
誰かに「わかるよ」と言ってもらえるだけで、あんなに心が軽くなるなんて、思ってもいませんでした。
自分を取り戻す時間──趣味・語らい・新しい関係の力
それから私は、時間を見つけては小さな“好き”を集めるようになりました。
カフェ巡り。古い映画。散歩。お気に入りのエッセイ。
誰かと「これ好きなんだ」と話せるだけで、自分の輪郭が戻ってくる気がします。
“第2の青春”は、無理して恋をすることじゃない。
ほんの少し、自分の心に耳を傾けることから始まるのだと思います。
マッチングアプリで出会った“言葉の関係”

恋愛をしたかったわけではありません。
ただ、「誰かと話したかった」。
そんな想いで始めたマッチングアプリ。
『アフタヌーン』で出会った人たちとの関係は、恋愛とも友情とも違う、新しい“つながり”の形でした。
既婚者だからこそできるリアルな深いつながり
そんなときに出会ったのが、既婚者向けのマッチングアプリ『アフタヌーン』でした。
最初は抵抗もありました。「不倫?」「裏切り?」といった罪悪感が頭をよぎったのです。でも、プロフィールを眺めていくうちに、そこにいる人たちの言葉に共感しました。
「話す相手がほしい」
「家庭では見せられない顔を、少しだけ誰かに見せたい」
「ただ、本音を吐き出せる場がほしい」
恋愛じゃなくていい。誰かと“言葉の関係”を持つだけで、気持ちがずいぶんと救われることに気づきました。
「会いたい」じゃなくて「話したい」が叶う関係
アプリで出会った彼とは、今も連絡を取り合っています。
会ったことはありません。でも、毎日のようにメッセージを交わしています。
「今日は夫がこんなこと言って…」
「こんな時、どう返してる?」
「あなたはどんなふうに毎日過ごしてる?」
そんな何気ないやりとりの中に、「自分を見てくれる誰か」がいる安心感がありました。
嫌いな自分を責めない、自分を育てる時間
「旦那が嫌い」と感じることに、罪悪感を持っていたあの頃。
でも今では、その感情さえも自分の一部として受け入れられるようになってきました。
自分を丁寧に見つめ直すことで、関係性の再構築がゆっくりと始まったのです。
感情を丁寧に扱う習慣(書き出し・内観・表現
「旦那が嫌い」と思ってしまう自分を、責める必要はありません。
感情には、良いも悪いもありません。それは「今のあなたの状態」を教えてくれる大切なサインです。
私は、ノートに思ったことをそのまま書き出すようになりました。
誰にも見せない、自分だけの感情メモ。
書くことで、感情が整理され、自分の輪郭がはっきりしてきます。
“関係の定義を再構築する”アプローチ(距離、役割、境界線)
夫婦とは、何かを「一緒にする」関係だけではなく、「距離を取りながら共に在る」形もあるのだと、今では思っています。
すべてを共有しなくてもいい。
役割に縛られなくてもいい。
少しずつ、心の境界線を引くことが、自分らしさを守る第一歩になるのです。
まとめとこれから — “第2の青春”を自分で紡ぐ

「旦那が嫌い」。
この言葉にたどり着くまで、そしてその言葉を口にするまで、私はずっと自分の気持ちを押し殺して生きてきました。
でも、誰かと話すことで、少しずつ心がほぐれていきました。
恋愛じゃなくてもいい。ただ、「わかるよ」と言ってくれる誰かがいるだけで、人はこんなにも変われるのだと感じています。
“第2の青春”という言葉には、最初は抵抗がありました。
でも今では、それが自分にとっての小さな光となっています。
同じような気持ちを抱えている人に伝えたい。
「嫌い」と思ってしまう自分を、否定しないでいい。
そして、その気持ちを抱えたままでも、人生をもう一度、自分らしく歩き出すことはできると。
もし、あなたもどこかで「このままじゃつらい」と感じているなら──
同じ気持ちを抱える人と安心して話せる場を探しているなら、
既婚者同士で本音を語り合えるマッチングアプリ『アフタヌーン』を、そっとのぞいてみるのもひとつの方法です。
あなたの“第2の青春”が、今日から少しずつ始まりますように。